40年以上前の“陶陶酒・デルカップ”を使ったカクテルレシピを再現してみました【第2弾!】

40年以上前の“陶陶酒・デルカップ”を使ったカクテルレシピを再現してみました【第2弾!】

「Mr.マティーニ」と称された伝説のバーテンダーである今井清氏と、その師匠でもある本多春吉氏が製作に携わってくださった8種類の「陶陶酒カクテル」から、2種類目「春のまねき」を再現しました。
前回の「四季陶陶」は、辛口の陶陶酒(銭形印・マカ ストロング)を使って再現しましたが、今回のカクテルは甘口(銀印・マカ マイルド)を使いました。陶陶酒本舗のバーテンダー役の方が言うには、オレンジジュースとの相性は断然「甘口」が良いそうです。「陶陶酒・銀印」、「デルカップ・甘口」、「マカ・マイルド陶陶酒」ともに、カシスが溶け込んでいるので、カシスとオレンジジュースの組合せがよいのだそうです。例えば、カシスリキュールとオレンジジュースで作る「カシスオレンジ」というカクテルが有名ですね。

シェーカーを振る人

さて、前回のカクテルは「ステア」して作りましたが、今回は「シェーク」です。素人感覚だと、シェーカーをシャカシャカと振って、カクテルグラスに注いで、「どうぞ」とすっと差し出されるのがカクテルと思っていた節があるので、ステアよりもそれっぽい!と感じてしまったのですが、残念ながら撮影に失敗してしまっったので、イメージ写真を添付しておきます。皆様はこの写真でイメージを膨らませてください。次回のリベンジにご期待ください。

では、第2回目のカクテル「春のまねき」。オレンジ色と緑色のコントラストも美しく、春を感じられるこの配色からも「春のまねき」と名づけられたのも頷ける、見た瞬間に心がウキウキ弾むようなカクテルでした。アルコールが苦手な人でも飲みやすい甘口のカクテルです。ぜひお試しください。

春のまねき

陶陶酒(甘口) 2/3オンス/ウォッカ 2/3オンス/キュラソー 1/3オンス/オレンジジュース 1/3オンス(※1オンス=約30ml)
適量/グリーンチェリー 1個

※今回、グリーンチェリーは緑色に着色されたサクランボの砂糖漬け「ミントチェリー」を使用しました。もし、辛口でこのカクテルを作るなら、甘くない「グリーントマト」がオススメだそうです。

【つくり方】
(1)材料・グラスはよく冷やしておきます。

(2)シェーカーに氷と少しの水を入れ、軽くステアして水を切ります。
【美味しく作るポイント(^-^)b】そうすると氷の角が摂れ、シャーカーも十分冷える。カクテルは道具も材料もグラスも冷やすことが大切です!

(3)陶陶酒・ウォッカ・キュラソー・オレンジジュースを入れてシェークする。

(4)冷やしておいたシャンペングラスに注ぎ、氷一片を浮かして、グリーンチェリーを飾り供します。

さて、「いただきます♪」といきたいところですが、カクテルの再現をしつつの、お勉強会も兼ねていたので、配付資料からお勉強の成果をご披露いたします。

デルカップで味見を♪膝の上には配付資料が。

「春のまねき」は陶陶酒の甘口とウオッカとキュラソーを使ったカクテルです。

ウオッカはロシアで12世紀ごろにつくられたお酒です。「ジャズナヤ・ヴァダー(生命の水)」が愛称形のウオッカに変わったものだそうです。18世紀ごろまでは、ライ麦が主原料でしたが、後に大麦・小麦、アメリカ大陸から来たトウモロコシ、ジャガイモなどを使うようになりました。現在のウオッカはこうした農作物からアルコール度数の高いグレーン・スピリッツをつくり、水で40度~60度の間に薄めたうえ、白樺や椰子を焼いた活性炭でろ過しています。こうするとアルコールが溶けにくい成分が、活性炭に付着して、純度が高まり、色もクリスタル・クリアな状態になるのだそうです。

キュラソーはオレンジのリキュールです。
リキュールとは、生成した飲料アルコール(スピリッツ)に砂糖やシロップ、着色料、果実、薬草、香草、スパイスの抽出成分を混ぜあわせて造った一種の混成酒になります。酒税法上は「酒類と糖類その他の物品(酒類を含む。)を原料とした酒類でエキス分が二度以上のもの」とされていて、特にアルコール分の制限はありません。
主に(1)薬草・香草系ではパスティス・カンパリなど。(2)果実系としては、今回使用のキュラソーやクレームドカシス。(3)ナッツ系ではアマレット、コーヒーリキュールなど。(4)特殊系ではクリーム・エッグ・ブランディなどがあります。
陶陶酒もリキュールに分類されます。

チェリーの甘さも調度良い。

ウオッカ「スミノフ」もキュラソー「コアントロー」もアルコール度数が40%と、銀印の12%と比べても、アルコール度数が高いお酒です。オレンジジュースが入っていますが、「春のまねき」はアルコール度数は20%以上ですので、飲み過ぎには注意でしょうか。ただ、いつも辛口29%をお飲みの方には、物足りないかもしれませんね。
アルコールがあまり得意でない女性陣には人気でした。あっという間になくなってしまったので、撮影が追いつきませんでした。
甘口の陶陶酒は、本当にオレンジジュースとよくあいます。カクテルまでは手間だと感じる方は、オレンジジュース割りもオススメです。
フルーティーな甘さに、ほんのり大人な苦味も加わって、次のステップに進んで成長していけそうな春にふさわしいカクテルでした。

第2弾の番外編では、「春のまねき」が甘口の陶陶酒で作製したので、辛口ベースのカクテルをこの場で作製してみました。
こちらも見た目もステキなカクテル。陶陶酒版「ソルティードック」です。お楽しみに。

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