塩と糖 のコントロールで、血管を強く!

一年で血液中のコレステロール値が最も高くなるのは、
12月から
月まで。同時に、寒さで血圧が上がり、
心臓血管病が最も多くなる季節でもあります。
今からでも間に合う心臓病対策を考えてみましょう。

食事では、まず食塩を少なくすること。
食塩は、血圧を高くし、血管の柔軟性を奪います。

世界基準より甘い日本の食塩摂取基準

WHO(世界保健機関)の食塩摂取基準では、
男女とも1日5グラムとされています。
しかし日本では、厚生労働省の基準で
18歳以上の男性は8グラム、
女性は7グラムが1日あたり塩分の目標値です。
しかし、これだけ甘い基準を採用しているのに、

2015年の報告では、日本男性は
11グラム、
女性は9・6グラムの食塩を毎日摂取しているのが現状です。

4週の軽い減塩で血圧が4・18ミリ低下

平均50歳で1日の食塩が9・4グラム、
上の血圧が141ミリの軽い高血圧の人3千人余りに、
食塩の量を1日5グラムまで下げさせたところ、
4週間で4・
18ミリ低下し、平均137ミリで、
高血圧の目安140ミリを割ったということです。

減塩すると、はじめは味が物足りなく感じるものです。
しかし、減塩を続けていくと、少しずつ味に慣れてきます。

実際、減塩した人に、元の塩分の濃い食事をさせると、
かなり塩辛く感じるそうです。

50歳からは、主食を減らして糖質を抑える。

人は50歳ぐらいになると、自然に活動量が減り、
若い頃と同じ量の食事を摂ると体重が増えてきます。
そこで減量のために、あるいは自然に食欲が減退して、
食べる量を減らすようになります。
では、どんな種類の食物を削ればいいのでしょう。

血糖値を上げ中性脂肪を作る「糖質」

もし50歳を過ぎていれば、ズバリ「主食」を減らすべきです。
ごはん、パン、麺類などの炭水化物から
食物繊維を除いたものが糖質で、血液を「高血糖」状態にし、
余った糖質は肝臓で「中性脂肪」になります。
高血糖は糖尿病の入り口ですし、
中性脂肪は、「悪玉」といわれるLDLコレステロールを酸化させ、
小型化して「超悪玉」に変えます。
また「善玉」であるHDLコレステロールを減らし、
抗酸化・抗炎症作用を弱めて、
心筋梗塞などの原因になるプラーク(コレステロールの袋)を、
血管壁に作ります。

心臓血管病を防ぐ抗酸化物質

高血圧が怖いのは、心臓などの臓器や器官の血管に
活性酸素で炎症を起こし、正常な働きを妨げることで、
心臓病や糖尿病、腎臓病などを引き起こすからです。
それを防ぐには、健全な食生活や適度な運動が効果的と言われています。

血管の外側に向かって動脈硬化が進む。血流が確保されるため自覚症状がなく、前ぶれがないまま心筋梗塞が起きる。血管の内側で動脈硬化が進み、血流が細くなる(心臓が苦しい)。その後、動脈硬化巣が破れて血栓が血流を止める。心筋梗塞狭心症動脈硬化巣動脈硬化巣血流路血管壁急性冠症候群
(ACS)狭心症から
心筋梗塞へ