神楽坂~古き良き江戸情緒が残る、粋でおしゃれな街~

神楽坂~古き良き江戸情緒が残る、粋でおしゃれな街~

東京のど真ん中に江戸の面影を残す、坂の街・神楽坂。大通りから一歩路地に入ると、石畳のしっとりした路があり、和の小物を扱う雑貨屋さんがあるかと思えば、また別の路地に入るとそこは美味しいフレンチのお店やワインバーなどがあります。
脈々と受け継がれる老舗の伝統や花柳界の文化に加え、新たな現代的魅力を身につけ発展しつづけている、粋でレトロでおしゃれな街。神楽坂は今も多くの散歩人を惹きつけています。(タイトル写真は芸者小道)

神楽坂へのアクセスは、JR総武線の「飯田橋駅(西口)」から。東京メトロ利用なら有楽町線・南北線・東西線の「飯田橋駅(出口B3・B4a)」か、東西線の「神楽坂駅(出口1.神楽坂口)」下車で。都営地下鉄利用なら大江戸線「飯田橋駅(出口B3・B4a)」か、同じく大江戸線の「牛込神楽坂(出口A2)」がオススメです。

飯田橋駅すぐ神楽坂下

「飯田橋駅」からだと神楽坂の坂下から上って行く感じに。逆に「神楽坂駅」なら坂を下って行くルートになります。「牛込神楽坂駅」からだと調度中間地点に出ることになるでしょう。実は神楽坂と呼ばれる地域は、駅の「神楽坂周辺」よりも、写真の飯田橋駅近くの神楽坂下から始まるエリアを指します。なので、神楽坂の昔なじみのよく知られている通りやお店などは、飯田橋駅寄りに集中しています。
ただ、ここ最近はマスコミの力もあってか、神楽坂上よりさらに奥にも注目が集まってきているようです。「奥神楽坂」とも呼ばれていてお店も増え、今注目のスポットになっています。そしてなんと、陶陶酒ショップは、この奥神楽坂エリアにございます。平日の昼間のみの営業ですが、少し足を延ばして、お寄りいただければと幸いです。陶陶酒本舗への最寄り駅は、東京メトロ・東西線の「神楽坂駅」で、出口は早稲田駅寄りの「出口2.矢来口」となります。

神楽坂の歴史
14世紀頃、群馬県赤城山南麓の豪族大胡氏が今の光照寺周辺の台地に牛込城を築いたのが神楽坂発展のはじまり。
そして江戸時代、大老の酒井忠勝が坂上の矢来町に屋敷を拝領した1628年頃、坂下には江戸城の外濠、牛込見附が完成し、両者をつなぐ約1kmの大老登城道が造られ、これがほぼ現在の「神楽坂通り」です。沿道は武家屋敷として地割りされました。
1658年には、牛込から和泉橋まで神田川が開通、現在の飯田橋駅北側に湊が開かれ、軽子坂付近は多くの人と物資が行き交う場になりました。
江戸中期になると、毘沙門天(善国寺)の「寅の日」、出世稲荷の「午の日」の縁日の賑わいに、赤城神社および行元寺前の岡場所の賑わいも加わって、燗熟の江戸文化を謳歌する街となったのでした。
明治期になると武家屋敷が撤去されて神楽坂は町人のまちとなり、今より急峻で階段もあった神楽坂通りは緩やかな坂道に変わりましたが、路地などの街割りは現在に至るまでほぼそのまま残されています。

(新宿区観光協会「神楽坂のまち・路地・歴史」より抜粋)

かくれんぼ横丁
迷路のように入り組んだ石畳の一角で数々の名店が並ぶ。かけもちの芸妓が客に見つからないように使った道だそうです。

かくれんぼ横丁

軽子坂
今の飯田濠にかつて神楽河岸がありました。軽子とは軽かご持ちの略称で船荷を軽かごに入れ江戸市中に運搬することを職業とした人がこの辺りに多く住んでいたことからその名がつけられました。

本多横丁
旗本・本多対馬守の屋敷があり、「本多修理屋敷脇横町通り」と呼ばれていたことに由来しています。「神楽坂最大の横丁」と言われ、飲食店を中心として50軒以上の店舗が軒を連ねています。一本路地を入ると、石畳の路も残り、料亭街の雰囲気もある、どの店も個性的で魅力的な飲食店を中心にした商店街になっています。

兵庫横丁
かつて武器商人がこの辺りに住んでいたことからその名がついたと言われる横丁で鎌倉時代からの古道。とても細い本多横丁の石畳を進んでいくと、山田洋次、竹山洋、倉本聰などのそうそうたる監督や脚本家が愛用した「旅館・和可菜」が見えてきます。数々の名作は、このひっそりとした石畳の路地裏から生まれました。

小栗横丁
小さな飲食店が並ぶ横丁。小栗という名の武士の屋敷があったことからその名がつけられました。この一角には泉鏡花の旧宅があったそうです。

相馬屋と山田紙店
夏目漱石や尾崎紅葉は「相馬屋」の原稿用紙を愛用し、川端康成や吉行淳之介は「山田紙店」のを愛用したと言われています。

【毘沙門天(善國寺)】
開基は徳川家康、開山は池上本門寺第12代貫主である日惺上人と伝わります。安土桃山時代の文禄4年(1595年)、馬喰町に創建され、寛政5年(1793年)に現在地へ。本尊の毘沙門天は江戸時代より「神楽坂の毘沙門さま」として信仰を集め、芝正伝寺・浅草正法寺とともに江戸三毘沙門と呼ばれた。現在は山手七福神の一つに数えられています。

【赤城神社】
西暦1,300年頃からの歴史がある神社ですが、平成22年に老朽化などの理由で、建て替えられました。設計者は赤城神社近くに住む、著名建築家「隅研吾」氏。

今回も散策MAPはPDFでアップしておきますので、確認してみてください。
神楽坂散策MAP

上記全てを巡った後に、ぜひ、陶陶酒ショップにもお立ち寄りください。お待ちしています。

【陶陶酒ショップ】
営業日時:月~金(祝祭日などは除く)/午前9時~午後5時
場所:東京都新宿区天神町6番地Mビル1階【神楽坂駅・矢来口より徒歩2分】
★昼休みには、健康茶の試飲会をやっています。

(「健康な暮らし」2013年8月号掲載)